空き家管理士でもある荻田さん。丁寧な仕事でご近所からの信頼も厚いようです。
資格取得者も最近リタイヤしたアクティブシルバー世代が増えてきてます。皆さん何か地元の役に立ちたいという思いが強い方が多いです。ふと立ち止まって地元を見たとき空き家の多さに驚き、10年後、20年後の状況を憂い、子供や孫たちのために何とかしないといけないなという思いでとにかく動きだす、まさに勇者です。
この世代の人たちの熱さに負けないように頑張らないといけません。
全国で空き家対策が課題となるなか、家の状態を維持する管理ビジネスの需要が高まっている。不動産管理会社のほかシルバー人材センターなども手掛けており、現場ではシニアが戦力として活躍する。
住まいに関する知識や経験を生かすほか、住み慣れた街への愛着が丁寧な仕事ぶりにつながっている。
神奈川県愛川町。山あいの住宅地で、荻田和幸さん(61)は空き家となった戸建ての前に着くとまず郵便受けを整理した。家に入り全ての部屋の窓を開け、台所や風呂場では水を2分間流しっぱなしにする。「排水トラップに水がたまっていれば水道管からの虫の侵入を防げるし臭いもなくなる」と話す。
荻田さんは58歳で建築関連の会社を早期退職し、地元で空き家管理会社を立ち上げた。起業のきっかけは2015年に施行された空き家対策特別措置法だ。荻田さんが住む愛川町でも空き家が目立ち、「荒れた街の姿を見るのは寂しい。少しでも支えになれば」と一念発起した。
空き家の見回りは原則月1回。部屋の掃除を終えると庭に出て壁や雨どいに破損はないか、植栽が伸び放題になっていないか確認する。この家の庭にある稲荷にはサカキを生けて米と酒、水も供える。この間、家の持ち主への報告書に添付する写真も撮る。
3時間ほどの滞在中にはなるべく長く庭に出る。自分の姿が隣家や通行人の目に付くようにして管理していると知ってもらうためだ。管理を始めて1年4カ月たった今では「庭木が倒れるなど何かあればご近所から連絡をもらえる」ほどに溶け込んだ。
荻田さんの元には時折、空き家を探す人から問い合わせがくるという。空き家管理士協会の山下裕二代表理事は、「管理報告書は家のカルテのようなもの。適切な管理状況がわかれば利用希望者も安心して購入や賃貸の検討ができる」と説明する。思いのこもった管理が空き家活用の一歩にもなる。
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