空き家になっているお家を調査に行くと、そのエリア自体に空き家が多いことが分かります。
〈空き家の横に空き家あり、空き家の裏に空き家あり〉
こういったケースをよく目にします。
なぜこういったことが起こるのか。
理由の一つに接道の問題があります。
接道義務とは・・・建築基準法第43条で規定されていて、都市計画区域内で建物を建てる場合、原則として幅員4m(特定行政庁が幅員6m以上を道路として取り扱う区域は6m以上)の建築基準法上の道路に、2m以上接した敷地でなければならないという事です。
基本的に、接道義務を満たしていない土地には建物を建てることはできません。
ただこの接道の問題、今回の改正空き家の特措法の中で、市区町村が空家等活用促進区域及び空家等活用促進指針を定めた場合において、安全確保等を前提に、接道に係る前面道路の幅員規制が緩和されることになりました。
ただこのエリアは中心市街地、地域の再生拠点、観光振興を図る区域等が想定されます。詳しくは市区町村の担当課でお問い合わせください。
という事で、このような土地に建っている空き家は、取り壊すとその土地に新しい家が建たないという事になります。
そういった理由から、ついつい対応が後回しになってしまうということが空き家問題の原因の一つとも言えます。
こういう問題を解決する一つの手法として注目されるのが【ランドバンク】というものです。
ランドバンクとはもともとアメリカで空き家や、所有者・管理者が不明な土地建物を取得・管理する受け皿として設立された政府機関です。
1970年代に設立され、その後ミシガン州、オハイオ州などで発展しました。2008年のリーマン・ショックによる金融危機後は、空き家の増加により新たな設立の動きが急速に進み、いまでは全米に広がっています。
日本では山形県の『つるおかランド・バンク』での活動が有名です。
つるおかランド・バンクでは、空き家についての相談を受け、解体や前面道路拡幅が可能か検討する。または、再利用可能な空き家は改修等を行い売却を促す。
小規模ながら、それを連鎖させて再編し、住み良い住環境に整備するのが目的です。
こちらでの活動は、日本中から注目されています。
旧耐震建築物(1980年以前)に関しては、4割近くが接道条件の悪い敷地に立地しているといわれています。
このような、放置されやすい条件の空き家に関しては、ランド・バンクのような手法が効果的だと思います。
特に込み入った土地での空き家問題には効果があると思います。
ただ、所有者が多数にわたることで、意見の調整や集約に苦労するケースも多そうです。
この辺りを行政が積極的にサポートしてくれれば面白くなりそうですね。
不動産を「負動産」に変えない活動をこれからも注目したいと思います。
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