日本を代表するリゾート、長野県軽井沢(長野県軽井沢町)の別荘地で異変が起きている。政財界の著名人の別荘なども建ち軽井沢のなかで最も地価が高いとされる旧軽井沢やその隣接地域の超一等地でも売り物件が目立ち、なかなか買い手がつかないという。高級別荘地の代名詞、軽井沢でいま何が起きているのか。
別荘はお金がかかる。古い建物がある場合、解体したり再利用したりする違いはあっても、敷地内を整備して調度品などをそろえると、別荘地の購入費の2倍はかかるといわれる。5億円で買えば10億円必要だ。
これだけの資金力のある買い手はいるのか。2000年のIT(情報技術)バブルのころ、新規株式公開(IPO)で莫大な利益を手にした創業者のなかには軽井沢に別荘地を購入したり、検討するケースは多かったという。最近のIPOは小粒になったうえ、「軽井沢のブランド力低下もあって創業者による別荘地の需要は以前に比べ激減している」(大手不動産会社の社長)のが現状だ。
東京・銀座やその周辺の商業地では海外の不動産ファンドが大型商業ビルの売り時を探っているという話が聞こえてくる。軽井沢の別荘地も例外ではなく、潮目の変化を示している。
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