空き家の活用にもいろいろありますが、1次産業の担い手不足の解消も含めて地方の問題の解決に一歩近づくことができます。
現状外国からの技能実習生の宿舎としての空き家のニーズはありますが、特に地方においては所有者の理解を得るのが難しい場合があります。そんな中での地方での1次産業の担い手への活用は所有者や地域の住民にも受けが良さそうですね。
東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市で漁師と農家の見習い同士が、家賃の一部をそれぞれの「師匠」に負担してもらいながら共同生活を送っている。移住を希望する若者たちに住居を提供しつつ、1次産業の担い手不足と空き家問題を同時に解消する「一石三鳥」の試みだ。
津波被害を免れた一軒家をシェアハウス「弟子舎(でしや)」と名付け、4月から暮らしているのは佐々木快昌(よしまさ)さん(34)と鈴木空慈(こうじ)さん(19)。
佐々木さんは広田湾でカキ養殖に従事したいと千葉県の会社を退職、農業に関心があった鈴木さんは神奈川県の高校を卒業し、それぞれ市内のカキ漁師とリンゴ農家に弟子入りした。
2人の住居確保に奔走したのは、移住定住を支援する陸前高田市のNPO法人の副理事長越戸浩貴さん(34)。家主と交渉するとともに、2人の師匠となる漁師と農家に家賃の負担を提案した。
1次産業の担い手不足は、震災の被災地でも大きな課題になっている。地方移住の意思はあっても手頃な住まいが見つからない若者がいる一方、家族経営の生産者が仕事以外の世話までするのは困難だ。
双方を結び付けた越戸さんは「生産者にもこれからの人づくりへの意識を高めてほしい」と期待し、師匠となったカキ漁師佐々木学さん(36)も「後継者育成の成功例にしたい」と意気込む。
共同生活は、他業種の生産や販売ノウハウを互いに学ぶ場にもなっている。「同じ釜の飯を食べた者同士、業種を越えた横のつながりをつくってほしい」と取り組みの拡大を期待する越戸さん。空き家の貸し出しをためらう家主も少なくない中、有効活用のモデルとしたい考えだ。
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