首都圏などで、なんでこんなところにこんなに広い農地があるんだろうと・・不思議に思ったことがあります。今思えばそれがいわゆる生産緑地だったという事です。
生産緑地の指定を受けると、固定資産税が非常に低額となるほか、相続税・贈与税の納税猶予などの優遇などが適用されます。
その代わり30年間は売れないし、担保にもならない、宅地造成や建物の建築などは市町村の許可が必要になります。
しかし、1992年の生産緑地の指定から28年が経ち、農家を取り巻く環境や社会生活そのものも大きく変化しました。
当時地主だった皆さんも高齢化し、子供たちは農業以外の仕事についているケースが大半となり、農業後継者がいない状態となっています。
当初、1980年代後半の大都市を中心とした急激な地価高騰から住宅・宅地供給が重要課題となり、市街化区域内の農地は 「宅地化すべきもの」とされましたが、都市農地の位置づけも都市環境改善の視点から、緑地や公園、緑地を保全したいと「都市にあるべきもの」に変更されました。
背景には、後継者問題などから2022年以降多くの生産緑地が買取を申し出て、一気に宅地化が進むのではないかという話題が以前からもちあがっていました。このままでは今まで守ってきた緑地を造成して新たな宅地が乱立しそうだなと危惧されていました。
近年では、首都圏の農業を取り巻く社会情勢や都市環境は大きく変化してきています。食の安全への意識の高まりとともに、地産地消など身近な農地で生産された新鮮で安全、安心な農産物の供給が高く評価されています。
またライフスタイルや生活に対する考え方の変化から、新たに農業を起業する若者も増えてきました。
そこで2016年5月、「都市農業振興基本計画」が閣議決定され、都市部にある農地が当初の「宅地化すべきもの」から、防災、良好な景観の形成、農業に関する学習の場とする「都市にあるべきもの」へ転換され、保全の強化が始まったのです。
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