生活拠点を完全に移す“地方移住”に対し、デュアル(2つの)という言葉通り、都心と自然 豊かな里山など、2拠点での生活を楽しむ移住スタイルであるデュアルライフ。
このデュアルライフを実施する人が、近年増え始めている.
株式会社リクルート住まいカンパニーが実施した調査によると、2018年にデュアルライフを 開始した人は全国で推計17.1万人。
その数は2011年と比べて、なんと2倍近くにもなっている
とはいえ、いくらデュアルライフを始める人が増えていると聞いても、それは豪華な別荘を 所有する富裕層や、老後資金に余裕のあるシニア層のことであって、自分には関係ないと感じる人も多いかもしれない。
しかしなんと、デュアラー(2拠点生活実施者)の世代別割合を見てみると、なんとその半数 以上を30代以下の若い世代が占めているのだ。
また更に驚いたことに、デュアルライフを実施するかどうかは、年収とも関係がないようだ 。
デュアラーの世帯年収は400万円未満が16%、400万円〜600万円未満が19%、600万円〜800 万円未満が18%と、800万円未満の世帯が半数を超えているのだ。
なぜ金銭的に余裕がない人でも2拠点生活が可能になったのか。
近年、地方では過疎化によって空き家の数が増加しており、そうした物件の価格も低下傾向 にある。
さらにはインターネットによって地方の物件が検索できるようになったうえ、シェ ア文化が浸透したことで、これまで眠っていた地方の空き物件の利活用が進んでいるのだ。
一人が複数の家を利用することで、空き家率が高くても利用されている状況が続けば空き家がネガティブなものではなくなります。
気が付けば「空き家」という言葉がなくなっているかもしれません。
令和元年。地方に点在する空き家をうまく使って2拠点、もしくは多拠点生活を実施する人たちがこれから増えてきそうです。
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